各地で開催された講習会を報告します。
平成30年3月9、10日に東北大学スキルトレーニングラボにて(https://www.csl.med.tohoku.ac.jp/)FTPを実施いたしました。ベテラン救命士の方が多く参加されていて、れべるの高い会でした。遠くは秋田から参加されてました。ぜひ、東北地方にPOT<の手法が広がればいいなと思います/p>
平成30年3月16日に兵庫県消防学校 救急救命士過程(https://www.fire-ac-hyogo.jp/school/)の皆様に「POT」を実施いたしました。今年も国家試験直後で医学的な知識も十分で、活発な議論がなされました。かなり鋭い指摘をする研修生もいました。兵庫のレベルの高さを感じました
飯田消防署では数年前からPOTを定期的に開催してきましたが、ついに、自分たちだけでPOTを開催しました。青山氏を中心に、何度も受講して機器などを地道にそろえての開催です。今後は定期的に開催して、自分たちの臨床力を高めるということでした。
平成29年3月14日に兵庫県消防学校 救急救命士過程(https://www.fire-ac-hyogo.jp/school/)の皆様に「POT」を実施いたしました。今年で3回目になりますが、いつも行くたびに兵庫県消防学校の救命士教育に対する熱意を感じます。国家試験直後で医学的な知識も十分で、活発な議論がなされました。かなり、実力のある方もおられ、将来の指導的な立場になってもらいたいと思いました。
以下研修を受けた方からの感想を記載させていただきます。
≪1班≫
・様々な症例を考えることにより、知識の向上を図れたことが非常に良かった。
≪2班≫
・今まで実施してきたシミュレーションは、主として特定行為の適応症例なのか否かを判断することに主眼を置いたものであり、いわば処置を中心とした病態の把握や判断となっていた。実施する観察も、自然と処置を行うための理由付け程度のものになっていた感があるが、今回の訓練を受け、改めて傷病者から所見をとる困難性や必要性を認識できた。
・現実の活動を考えると、今回のような訓練がより実践的と考えられる。今後は養成課程でも後半のシミュレーションにこのような実践的な訓練を取り入れても良いのではないかと感じた。
≪3班≫
・意見を出し合うことで色々な考え方を持てるのでとても良かった。
・1人で考えるとどうしても病態の絞り込みに苦慮するため、第3者の意見を取り入れることで柔軟な考え方を持てる。
・インプットした知識を実際の症例を考える事でアウトプットできる。
・教科書に書いている病態が全てではない。現場では柔軟な考え方を持って活動すべきだと感じた。
≪4班≫
・今回、POTを初めて受講させて頂きました。これまでのシミュレーションとは違い、診断という判断が求められ、大変難しく感じましたが印象に残る訓練ができたため非常に効果的であると実感しました。職場に戻ってからも、今回の訓練を活かしていきたいと思います。本日はありがとうございました。
≪5班≫
・これまではプロトコールに従うことを求められてきましたが、今後は救急隊の判断が要求されてきます。そのためには豊富な知識が必要となり、病態の把握を確実に行うことが必要です。POTトレーニングはこれからの救命士に必要な能力を養うために大切であると感じ、とても有意義なトレーニングとなりました。
≪6班≫
・国家試験対策の勉強では疑う疾患が狭まり、今後本態に辿り着けない事案が出てくるかと思う。OJTになぞらえて非典型症例を含めて、実践的な知識を身につけていきたい。
・本日得たPOT訓練の知識を活かし、所属に戻って後輩育成のため役立てていきます。
≪7班≫
・テキストに捕らわれず、様々な観点から病態把握に繋げることができた。
・現場により近いトレーニングであったので若手救急隊員の教育に活かしていきたい。
・傷病者から得られる情報が些細な内容であっても活動を左右する大きな手がかりになると実感できた。
≪8班≫
・自分の持っている知識をいかに組み合わせて病態の鑑別に使うことが必要であると感じた。
・病院連絡について他の人の話し方、順序立てを掴むことができた。
・勉強したことと臨床を結びつけるために、根拠を持って判断することが必要であると感じた。
・今回の訓練を通して現場活動でも考える力を身につけたいと思いました。
川崎理学所見研究会が横浜市消防局 緑消防署 長津田出張所 (田中敏彦 所長)にて開催されました。この研究会は神奈川県の各地から参加可能で(会費無料)、年に数回開催されます(川崎消防 鳴海氏のご尽力には感謝申し上げます)。参加した方々はかなり熱心にPOT4症例を受講しました。この会を通じて神奈川県の救命士の生涯教育が少しでも向上すればと思います。
駿東伊豆消防本部でにPOTアドバンスが開催されました。駿東伊豆消防本部は沼津市、伊東市、伊豆市、伊豆の国市、東伊東町、函南町、清水町で構成されている、最近広域合併した新しい消防本部です。こちらには、すでに3回開催しており、POTにはなじみの深いところです。参加者の意識は高く、話し合いも和気あいあいとなされておりました。理想的なPOTが開催できたと思います。また、行きたいですね。by 南
静岡市消防本部でレールダルジャパンによるPOTアドバンスが開催されました。静岡市消防本部は、以前はお城の近くにあったと思っていましたら、新しく建て替わって移転していました。
参加したかたはほとんどが救命士でした。症例は心筋梗塞、大動脈解離、喘息、窒息、糖尿病などを行いました。積極的な方が多かったためか、各班の
話し合いは結構弾んでました。
三宮でレールダルジャパン主催によるファシリテーター養成コース(FTP)が開催されました。今回は、1症例目は南が講義をして、2症例目は2つのグループに分かれて、症例を検討し、その後別なグループへPOTを実際にやってみるという体験型の講習を行いました。参加者は9名でしたが、大変熱心に参加していて、かなり濃密な講義が開催できました。by 南
田原市消防本部でレールダルジャパンによるPOTアドバンスが開催されました。大変熱心に参加していて、あっという間の4時間でした。by 南
以下、参加者の感想です
・忘れていた臨床をまた学べてよかった。ポイントとなる観察について理解が深める事が出来た。係内で行ない、個のレベルアップができればいいと思います。
・病院連絡の方法について、普段は他の方の伝え方を聞いたことがないが、自分の伝え方を考え直す良いきっかけになりました。
・救急現場では時間に追われて1名ないし2名の救命士で観察から処置まで行い、病態についてじっくり検討する時間などなく終了となります。今回の研修では複数の救命士によりいろいろな可能性をさぐりつつ病名を探っていくことにより自分では考え付かなかった観察があり、視野を広くもつことが重要と気付きました。
・正直、講習会を受講するまでは何をやるのか、楽しみ半面不安もありました。しかし、いざ受講してみると本当に勉強になり大変有意義な講習会となりました。講習会の内容、雰囲気、進行要領もとても良く、参加者全員が楽しみながら、ざっくばらんな意見が飛び出しとても良かったと思います。私自信も、救急講習をはじめとする各講習会や署内におけるちょっとした研修会も、今回のように進行できたら、参加者が楽しく有意義になるのでは、と思い今後の参考にしていきたいと思います。また、今回と同じ講習会を係内での勉強会として実施していこうと考えております。
・傷病者の状態から病気の診断を行うトレーニングは初めての経験でしたので、とても有意義な時間でした。すぐに病名が浮んで来る救命士の方々とは違い、自分自身の勉強不足を痛感しました。南先生もおっしゃっていましたが、喘息のように聴診により病態を把握することが出来る病態もあるので、救急隊員としての観察スキルをもっと向上させて傷病者のためになるよう訓練を重ねていきたいと思います。
・「救命士は伝える能力がとても必要」ということがありましたが、このことは救命士だけでなく観察を行う救急隊員や他の現場であれば消防職員としても正しく相手に伝えるということは必要な能力であると感じました。
・お疲れ様でした。大変有意義な時間を過ごさせていただきました。今回の講義では自分自身の知識不足が改めて露呈しましたが、いろいろな問いに対し、本やネット環境を利用し自身で調べ、気付き、考えることの重要性を再認識することができました。これを機会に隊員間で症例について様々なことを話し合い、知識を高めていきたいと感じました。
・今回の講習を受講して自分の今現在の救急活動を振り返ると、情報の聴取・観察を行う中で傷病名を推測するという意識が薄かったということを実感しました。また、呼吸音や心音の聴取についても雑音の有無など大まかな観察項目の判断のみで実際に医師や看護師が求める細かな観察ができていないのだと実感しました。他の救命士の病院収容要請を聞く場面がありましたが、傷病者がどんな状態なのか、救命士が何を伝えたいのかが傷病者を見ていない電話越しの看護師、医師に伝わるような報告要領の工夫をしていく事が大切だと感じました。
・今回の講習で、傷病名を患者の状態、バイタル等から判断するというトレーニングを初めて実施し、観察の難しさを改めて感じました。また、病院連絡の訓練では、話し手により聞き手の印象が大きく異なることが分かり、自分自身もより明確、明瞭な病院連絡を心がけるよう意識しなければならないと感じました。
・今回のような訓練を救命士だけでなく救急隊員も含め定期的に実施していく事ができれば、実事案での救急活動も隊全体でより円滑に行える可能性があるのではないかと感じました。
・講習自体はとてもテンポ良く、時間が短く感じました。しかし、自分の知識の無さを痛感させられました。心電図の見方の甘さや、観察力の無さについても実感しました。これを機会に自分の足りないところを強化したいと思います。
・グループワークを通じて、楽しく病状の予測について学ぶことができました。
今回PODを受講したことで、病院連絡の方法やまだまだ勉強しなければいけないところ、忘れてしまっているところなど改めて自分に足りない部分を再確認でき非常にいい刺激になりました。特に心音の判別や12誘導心電図の読み方はこれから救命士にとって必須となってくると思いました。
・救命士の中で参加したが、自分にも分かることがたくさんあり、非常に考えることが多くたくさんの知識が身に付いた。
・4時間の講習があっという間に感じるほど、講習に熱中する事ができた。
・救命士の方だけではなく、全ての救急車に乗る隊員がこの講習を受ければ、傷病者に対する観察が今とは変わると感じた。田原消防の救急レベルアップにつながると感じる。
・収容依頼の電話について、医療機関側の目線、他の救命士の報告要領を聞いて、伝え方、観察項目の重要性について再認識しました。署内で報告要領、観察要領等、訓練やディスカッションを繰り返していく必要があると感じました。また、以前から使用していた人形に比べ、人形から観察できることが増えたため、より観察能力が向上すると感じました。訓練の幅も広がると思うので、積極的に人形を使用して訓練をしていきたいと感じました。
・今回は、私のような救急救命士でない職員が参加させていただくことで全体のレベルアップが図れるという思いで参加させていただきました。
病院連絡から病名を予想するところまで、かなり奥の深い踏み込んだ話であり、改めて考えさせられ、私自身いままで躊躇していた背中を押されたそんな気持ちにさせられた研修でもありました。受講中は、発言しやすい雰囲気で活発な意見交換ができ、職員の動きも軽く積極的に感じました。このようなチーム作りが職員の自主性を伸ばすのかなとも感じました。時間の経つのが早く、表現が適切でないかもしれませんが、楽しさを感じる研修でした。
知識に裏づけされた、強い根拠を持てるよう、緊迫した現場で判断ができるよう日々訓練します。救急救命士やチームがベストの活動をするためには、私たちの位置づけは非常に重要な立場になります。そのことを自覚できる非常に貴重な機会に感謝いたします。ありがとうございました。
・分かりやすくコースの受講ができ、刺激になりました。ありがとうございました。救命士の方だけではなく、救急隊も受講することで隊のスキルアップにつながると強く感じました。今後も継続して、訓練人形を使用した訓練を積極的に実施し、知識・技術の向上に努めたいと思います。
第18回日本救急看護学会(千葉県幕張メッセ)にて Nursing POT: 救急看護師ためのフィジカルアセスメントを学ぼう が開催されました
Nursing POTは今回で2回目となりました。管理人南によるPOTアドバンスの講義を救急看護師対象にアレンジして行われました。
参加者は約40名程度で、皆さん意識が高く、また経験も豊富な方ばかりでした。
循環器、呼吸器の4症例が講義され、活発な議論が行われました。ぜひ、救急看護師のフィジカルアセスメントの向上にPOTを使用していただければと思います。
船橋消防本部で船橋救輪会POTが開催されました。船橋救輪会はとても熱心な組織で、過去2回のPOTを開催を行っております。
尾方純一先生によるPOTベーシック、管理人南によるPOTアドバンスの2つが同時開催されました。活発な議論が行われて有意義な会でした。南
開催者からのコメント
『傷病者を心肺停止にさせないで超迅速病院搬送開始するには?
傷病者の何処から観察開始する? どうしたら傷病者の緊急性を早く判断できるか
傷病者の状態をどのように病院交渉する? どうしたら傷病者を受入してくれるか
POTで確認しよう!
POTで学べます
船橋救輪会はPOTを継続していきます!』
船橋消防 清水龍弥